第38話
『天冥に賭ける』
シュテッケン「ディーゴが、ディーゴが」
スリーJ「万が一のときはこれをみなさんにって言い残して、それはもう壮絶 な最後で、止めるまもなく」
シュテッケン「なぜ一人で死に急いだ」
ビリー「ディーゴは撤退作戦を成功させるために独断で」
スリーJ「今となってはあっしが間に合わせたバクシンガーのオートシンクロ ンが仇となってしまいやした・・・」
シュテッケン「泣くなスリーJ、今更泣いてもディーゴは帰っちゃこねぇ。 ディーゴが命をはって守った撤退作戦だ。ひとまずバクシンガーに戻ってこの作戦をやり遂げる。行くぞ」

ディーゴの遺言のテープを皆にみせるシュテッケン。

シュテッケン「みんな、いつまで泣いていても始まらねぇ。ドン・コンドール が俺達に残してくれた最後のビデオだ。よく見ておけ」

ディーゴ「このテープでみんなと会っているときには恐らく俺はこの世にい ねぇだろう。だが俺は死に急いだ訳じゃねぇ。烈の意志を次に繋ぐためだ。連合軍との決戦場を木星以遠に移す条約はヌビアのカーメン18世と連合軍の合意の 元に成功した。トルサ艦隊の進行はこの条約をぶち壊した。シュテッケン、お前と一緒に銀河烈風を作り上げ烈の旗の夢にかけた。嬉しいぜ。俺はお前やみんな と戦いぬいてきたことを誇りに思う。お前が俺に託してくれた夢は今では隊士の夢だ。そしてお前は太陽系最強の艦隊を作り上げてくれた。だがシュテッケン、 これは俺の最初で最後の我がままだ。お前達は北アステロイドの防衛戦で無駄な戦いはするな。決戦はアステロイドの住民を巻き込んではならん。シュテッケ ン、銀河烈風の未来はお前に託す。お前なら充分俺の望む烈をやり遂げてくれるだろう。時代の流れは勝つか負けるかどちらか一方しか与えてくれんのだ。俺は 死しても烈の魂に生き続けるぞ。士郎、ライラ、佐馬そして烈風隊士、心を合わせてシュテッケンを盛り立ててくれ。シュテッケンの中に俺もいるぜ。泣きは烈 には似合わねぇ。俺を送るなら笑って送ってくれ。俺も笑って死んでいく。頼むぞ」

悲しい場面だけど、あんな緊迫迫ったときにようこれだけ落 ち着いてメッセージが残せたもんだ。

ソニアがイーゴの艦に乗り込む。銀河烈風のことを気にかけながら、一緒に連れてってくれとイーゴに頼む。

ディーゴの弔い合戦として待ち伏せしている敵に立ち向かう。

シュテッケン「いくぞ、ディーゴ。シンクロン合身」

バクシンガーが現れて驚く敵をやっつけるのだった。

シュテッケン「ブーヨ艦隊の出迎えだ。とうとう来たぞ、サンダビーダ要塞。 俺達自由の砦は目前だ。ディーゴ」

サンダビーダ要塞ではブーヨが出迎える。その中では人工的に作られた地球の自然があった。

ビリー「とうとうきましたね。ライラさん」
ライラ「ええ、私達の自由の砦になるか、最後の砦になるか」
ビリー「多分その両方ですね」
ライラ「ビリー」

キャシー「佐馬、佐馬」
佐馬「キャシー・ルー」

なんでフルネームで呼ぶねん?

キャシー「あたい今度ばっかりは佐馬に会えるまでドキドキし通しで、ドン・ コンドールのあんなことがあったあとだったし」
佐馬「俺達がここまでこれたのもドン・コーンドールのお陰さ」

二人なりふり構わず抱き合ってるけど、みんなみてるぞ。

穀物の種を運ぶ車が何台も倉庫へと入る。その中にジルクロードがアウトローを連れて入り込んでいた。穀物の種が一杯入った中から武器を取り出す。あんなにでかいのに簡単にみつかるのね。

佐馬とキャシーは桜の咲く山の麓にいた。

キャシー「なんだか不思議な気分だね、佐馬」
佐馬「ああ、とても太陽系の果てとは思えねぇな」
キャシー「みんなに悪い気がするよ」
佐馬「なぜ?」
キャシー「あたいだけこんなに幸せな気分なんだもん。このまま戦いを忘れて二人でここで幸せに 暮らせるといいね」
佐馬「キャシー」
キャシー「あたい、あんたに会えて幸せだよ」
佐馬「キャシー」
キャシー「あらー、せせらぎの音がする。川までこさえてんのかね、ここ」
佐馬「らしいな」
キャシー「うふっ」

キャシーの佐馬に対する愛が感じられる。自分の兄を討った とはいえ、佐馬に惚れてしまった。元々誰も恨むなとは言われてたけど、最初は複雑だっただろうな。それでも今は幸せといえるんだから本当に佐馬を愛してな いと言えない言葉だと思う。佐馬もいつも心の片隅ではジューロ・南を討ってしまったことを気にしていたことだろう。でもここでキャシーとの愛を確かめ合う ことで佐馬も幸せの絶頂だったよ。それなのに・・・

桜の下で寝転がる佐馬。幸せな気分で安心しきっている。そして忍び寄る黒い影。佐馬が気がついたときには後ろから突き刺されてしまった。

キャシー「いやー!」
佐馬「みっ、みっともねぇ」
キャシー「佐馬ー、佐馬ー、いや、死んじゃいやー!佐馬!」
佐馬「キャ、キャシー」
キャシー「しっかりしてよ、佐馬」
佐馬「キャシー」
キャシー「いやだ、ばかばかばか、死んじゃいやだ」

ビリーとライラ達が来たときには手遅れだった。

ビリー「許せない、断じて許せん」

ジル・クロードもとうとう・・・というよりやっと死んだ よ。

桜の散る中でみんな涙する。ビリーは佐馬を抱きかかえている。

ビリー「神よ・・・なぜ」

ああ、悲しい。何回みてもじわっと涙がでてくる。本当ならあんな雑魚に佐馬がやられるのがおかしいよ。でも幸せの中、つい安心しきって転寝して隙をつかれ てしまったんだろうな。

 BACK              HOME
inserted by FC2 system